5月の能登半島地震、先週の台風、線状降水帯による豪雨など、ここのところ全国的に大きな自然災害が続いています。衛星データでの災害予測やビッグデータ分析等により発災推定能力は高まっていますが、すべての危険をあらかじめ把握できるわけではなく、各地で発生する災害を目の当たりにしますと、一人ひとりが常日頃から災害に対し備えをしておかなければならないと改めて感じております。
現在当館では、関東大震災から100年経過のこのタイミングで、当時の従業員が震災後に残した手記を公開しております。大正12年(1923年)9月1日、10万人以上の死者・行方不明者を出した関東大震災、帝国興信所の本所ビル(1918年12月竣工、煉瓦造り3階建)も3階の床が抜け落ち、従業員と什器を乗せたまま2階を打ち抜いて1階まで落下、6名の尊い命を失う大惨事となりました。手記からは、災害発生時の先人の思いや信用調査会社として経済復興に向けた取り組みなどの一端を感じていただけるものと思います。手記や展示をご覧いただき、災害そのものはもとより、その一因と言われる地球温暖化など環境問題を考える機会にしていただければ幸いです。
皆さま、ぜひ足をお運びください。お待ちしております。