アジアで初開催となる夏季オリンピックが東京で開催されたのは1964年のこと。この年は、東海道新幹線が開通し、山形空港、仙台空港、帯広空港が相次いで開港。さらに、海外旅行の自由化や、経済協力開発機構(OECD)への正式加盟、東京で初めて国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会が開催されるなど、日本が国際社会の一員として大きく飛躍した年でもありました。
折しも同年、当社では社史に残る大きな組織改編を行っています。経済の高度化に伴って企業の倒産要因も多様化していたことを背景に、倒産情報を求める会員各社のニーズや、経済統計調査の充実を考えていた行政から倒産調査の協力依頼を受け、情報部の創設に踏み切りました。以来、2度のオイルショックや、バブルの崩壊、リーマン・ショックや新型コロナウイルス感染拡大など、めまぐるしく変化する時代の中で、倒産情報の速報をはじめとする景気動向や、業界情報などを発信し続けています。
今年、情報部は創設より60年を迎えました。当館では現在「情報部創設60年企画 倒産60年史」が開催中です。情報部(現情報統括部)が発信してきた企業の倒産にスポットを当て、それぞれの時代の主な「倒産の要因」や、グラフで示す「年度別倒産件数の推移」、「TDB情報記者の記憶に残る倒産」のアンケート結果などをご紹介しています。また、百社百様の倒産現場を取材してきた情報記者たちのコラム「記者日誌」や、1964~2023年の「倒産企業データベース」の展示もみどころとなっています。
暦では、十干と十二支を組み合わせ、六十干支(60年)で一回りといわれます。節目となる今年。1964年から現在までを振り返り、次の時代に思いを馳せていただく機会となりましたら幸いです。
みなさまのご来館をお待ちしております。
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