今月も当社の社内報が刊行されました。社内報は、企業や団体が社内の情報発信のために作成される冊子で、現在ではWEB配信も増えてきているようです。これらは主に経営方針の共有や、社員間のコミュニケーションの促進を目的としています。
帝国データバンクの社内報「WAVE」は1990年からはじまり、創刊号より隔月刊行されています(特集号を除く)。日本における社内報の歴史は20世紀初頭からはじまっていますので、比較的歴史の新しいものかと思いますが、資料整理のため創刊号から内容を確認していると、特集内容や編集の仕方、タイトル文に時代の流れを感じます。
しかし、ただ「古いなあ」という感想だけで終わらせることなかれ。「WAVE」には個別のインタビューや各部署、支店の紹介なども掲載しています。このような社内、社員にフォーカスした情報は、外部向けの資料にはもちろん、会議資料や通達文にも残りにくいのではないでしょうか。
掲載されている特集も変化があり、2000年を機にコンピューターやオンラインサービスについての解説コーナーが新設されたり、老舗企業の紹介、レシピ、本の紹介、生活のワンポイントアドバイスなど、時代の流れに沿って様々な情報が掲載されてきました。これらも会社の歴史を追う上で、貴重な資料になるでしょう。
ちなみに、刊行から34年間で、「WAVE」にも変わらないものがあります。表紙を彩る日本画家 中村萬弓さんの絵は、創刊号から変わらず四季折々の日常を届けてくれます。変わるものへの新鮮さと、変わらないものへの安心感をもって、次号の社内報も心待ちにしています。