現在の企画展が始まって早3週間。創業者をテーマにした展示のため、訪れる社員も多く、慌ただしく案内をしているうちにあっという間に時が過ぎていきます。
今回の展示で一番苦労したのは、年表の作成です。数え年か満年齢か、自伝に書かれた年齢には思い違いもあり、何度も修正しました。展示の年表は満年齢で示し、誕生日ごとに年を重ねています。
初代は非常に気持ちの若い人でした。社内に組織した青年団では、自らを「白髪の青年」と称し、積極的に活動しました。50歳を迎えた時の、「私はもはや人間の定命とせらるる50年を生きたので、今年からは年齢(とし)を後に数えて一つ一つ若返っていくつもりである」という言葉は、今後の人生において見習いたい格言の一つです。初代のことばはその一部をスライドショーにて展示していますので、ぜひご覧ください。
展示の見どころの一つに、「歳暮の感」という初代が読んだ詩があります。韻は踏んでいますが、平仄は合っていない、いわゆる狂詩というものです。創業から4年目の苦労の様子とその8年後に事業が軌道に乗り、生活が楽になってきた様子が、前半と後半で対になっています。素朴で飾らない初代らしさの感じられる詩ですので、こちらもぜひお読みください。
成功秘訣人若問 正直勉強是最先(成功の秘訣、人もし問わば、正直勉強これ真っ先)
成功の秘訣をもし人に問われたならば、正直に勉強すること、これが一番である